オヤジ特製 ビーフジャーキーの作り方

 いつしか あかるくちかづいてくる太陽   種田山頭火

春の足音が近づいてきている信州だが、今日は雪が降っている。この冬に作った燻製、生ハム、パンチェッタ、ベーコンはすべて食べ尽くし、後はサラミ1本を残すのみとなった

太陽が力を増してくる頃に作り始めるのは「ビーフジャーキー」だ。オヤジの中で「ビーフジャーキー」とは「カウボーイが灼熱の砂漠で太陽の陽射しで灼いて作るモノ」という固定されたイメージがある。そう、「燻製」と言うより「干し肉」のイメージなのだ。実際真夏には燻製をかけず、干しただけの干し肉を作ったこともあるが、やはり燻製にした方が美味しいと言うことがわかった。

まだまだ寒く、太陽の光に力強さは足りないが、久しぶりに今週末に作ることにしよう。実はこのジャーキーにはファンがたくさんいるので、極秘で作戦を進行し、出来たらお裾分けで喜んでもらうのがオヤジの愉しみなのだ

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今回はオヤジのレシピを公開する。燻製としては失敗が少なく美味しいので是非挑戦して欲しい

いつも燻製には新鮮な肉に拘っているが、ビーフジャーキーに関してはこの法則が当てはまらない。国産牛、アメリカンビーフ、いろいろ試したが、オージービーフのチルド品が仕上がったときの堅さ、味ともに一番美味しかったのでずっと使っている。

オヤジのビーフジャーキー製造歴はもう三十年近い。作った量は記憶にないが数十キロになる。その経験から導きだしたレシピなのだからご信頼いただきたい。

 オージービーフ赤身 1Kg 肉の筋に沿って4〜5mm程度にスライス(掃除したときに出るスジや脂は、茹でて愛犬のおやつとする)

精肉店の保管庫で落とされてから一度も冷凍せず(チルド保管)熟成されているのを「例のやつちょうだい!」と言って放出させる。薄くスライスするには「半冷凍」して切ればなんとか切れるが、ここは肉屋のスライサーにお願いした方が間違いない。オヤジのビーフジャーキーは4mmの厚さで作る。仕上がりはちょっと堅めで歯ごたえがある状態になる。ソフトなジャーキーにしたければ5mmに切ってもらう。この1mmの違いで仕上がりが激変する。これも経験から導き出した。もっとも好みなのでいろいろ自分で試してもらえば良い。

スパイス類は以下になる。こちらも好みだが、塩抜きをしないので、この辺りを標準としていただきたい。

 岩塩   35g
 砂糖   30g
 醤油   大さじ1
 白だし  1/3カップ
 みりん  1/2カップ
 赤ワイン 1/2カップ
 水     1/2カップ
 黒胡椒 小さじ1 粒でも良いが、その場合は割ること
 ニンニク  大さじ1
 オールスパイス 小さじ1
 タマネギスライス 1/2個
 月桂樹   3枚
 タバスコ  5〜15滴ぐらい 子供に食べさせるのなら無しでもかまわない

漬け汁は漬け込む前日に作っておくことを忘れないように。上記の材料を鍋に入れ火にかける。沸騰させず5分ほど煮る。その後は自然に冷めるのを待つ。

スライスされた肉は結構大きいので4cm×8cm程度に切り分けておく。その肉をドバッと一度に漬け汁に入れてはいけない。1枚1枚丁寧に漬け汁に放ってゆく。時々軽く揉みながら肉にまんべんなく漬け汁が行き渡るようにだ

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約10時間漬け込む。そうしたら流水で一気に洗う。長く流水に晒してはいけない。

薄くスライスした肉を流水で数時間晒せば、塩気と一緒に旨味も抜けてしまうことは聡明な貴君にはご理解いただけると思う。だからオヤジは塩抜きせずそのまま食べられる味のレシピにたどり着き、漬け込みが終わった肉は軽く洗うだけで良いのだ

ザルにとり一度水気を切る。

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それから新聞紙の上にペーパータオルをひき、肉を一枚一枚並べ、またペーパータオルをひき、その上にまた肉を並べる。1Kgの肉を上記サイズに切り分けると約60〜80枚の短冊になるので、結構大変な作業だが手間とペーパータオルを惜しんではいけない。急速に水を切ってやることで肉の旨味プラス漬け汁の旨味が固定されるのだ。

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水が切れたら干物製作用の網籠に重ならないよう並べ風乾工程だ。時間は湿度にもよるが8〜12時間程度、表面が乾き、肉に張りが出たら頃合いだ。この時に軽く白胡椒の粗挽きを振ってやると風味が増す。好みだがけっこうお勧めだ

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燻製にかける際、オヤジはステンレスの金串にさして「すだれ」のようにしている。これだときっちり並べて、大量の肉を一度で燻煙にかけられる。燻製ボックスの金網に並べていると、この枚数は一度では燻製出来ない

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まずは60度ほどで1時間、煙をかけずに肉を乾燥させる。そのまま60度で1時間燻煙をかける。それ以上だと煙のえぐみが出てしまうのでこれで十分だ。まだ温かいうちにバーボンか日本酒の霧を吹いてやると、良い風味が付く事もお伝えしておく

金串に刺したまま一晩そのまま放置する。あと僅か我慢をすれば煙が落ち着き、翌日には旨味が凝縮され、良い香りがする「ビーフジャーキー」を味わえるのだ

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太陽が力強く降り注ぐ季節なら、風乾を外で直射日光を当ててやる。カラカラにならないように注意し、その後1時間ほど煙をかける。ビール片手に真夏の太陽を浴びながら噛みしめる。やはり「ビーフジャーキー」には夏の太陽がよく似合うのだ

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手作りの「ビーフジャーキー」はビールはもちろん、バーボン、日本酒、ワインにも合う。しっかり乾燥させれば長期保存も可能だ。管理する温度は60度前後で1時間なので段ボール製燻製ボックスにスモークウッドでも問題はない。燻製をやってみたい方は、このレシピを参考に「ビーフジャーキー」に挑戦し、酒が止まらなくなる「自分の味」を探求して欲しい

スーパーやコンビニでポリエチレンの袋に詰められて並んでいる、「ビーフジャーキー」に二度と戻れなくなってもオヤジの知ったことではないので悪しからず

掲載した写真は過去のものだが、今週末にベーコンと一緒に作るので、状況は追々Twitterでお知らせしたい。その頃には春の気配も濃くなっていればよいのだが
 

  もらうて食べる おいしい有りがたさ  種田山頭火
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春が来た・・のかな

  春が来た 旅の法衣を洗う  種田山頭火

信州にもやっと春の気配が感じられるようになった。
先週少し走ろうとハーレーにエンジンに火を入れたら、三ヶ月の冬眠から無理矢理起こしたのに、あっけないほど簡単にエンジンがかかった。今年も元気に疾走ってくれそうだ。

シーズンインに備え、もう5年ほど使っているグローブと一緒に風呂に入り、石鹸で洗った。オイルを入れ続け、革自体が重くなってきたので一回リフレッシュさせるのだ。

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 この丁寧で見事なシャーリング加工を見ていただきたい

本来革を洗うのは厳禁なのだが、このグローブは純日本製。まじめにしっかりと作り込まれた革グローブなので風呂でゴシゴシ洗われてもへこたれないだ
余分なオイルと汗汚れを落とし、陰干し、成形、まずはベースオイルになるニーツフットオイルを入れ、さらに陰干しを続けた。こういうまじめに作られたグローブは、今シーズンもしっかりとオヤジと共に疾走ってくれるだろう

この週末、急に暖かくなったので所用を済ませ、まずはKSRで散歩がてら近所を走ってきた。春の里山は農作業が始まっていた。

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暖かな陽射しが気持ちよい

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山路を登るとまだ雪が多い あえなく断念



帰宅し、畑の端に生えてきたフキノトウを採った。今年も大きく、柔らかくて香りが強いフキノトウがたくさん採れた。さっそく女房が「蕗味噌」にしてくれた

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 信州ではフキノトウを「フキッタマ」と呼ぶのだ

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 ほろ苦く香り豊かな蕗味噌 これでご飯何杯でもいけてしまう


日曜日はハーレーで白馬、安曇野へ出かけた。温かな陽射しが降り注いでいたので厚手の綿パーカーにダウンベスト、ジーンズにウエスタンブーツというこの時期ではまだ軽装かなと思うスタイルで乗り出す。

白馬街道の「道の駅 おがわ」で休憩する。ここでは必ずおやきを食べるのだ。温かなおやきをほおばり、道を眺めているがバイクは走ってこない。こんなに天気が良いのにね

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 ここまでは暖かかったのだ

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 いつもはあんこだが今日は野沢菜のおやき



白馬村の田んぼの中の一本道で北アルプスの写真を撮った。広い田んぼの雪で冷やされ、渡ってくる風が冷たい。やはり冬装備で来れば良かったか

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 この写真にたくさんの「いいね」がついた みんな最新の信州ツーリング情報が知りたかったようだ

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 松川河川敷で白馬岳をバックに

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 中綱湖はまだ2/3が凍っていた


南下すると雲が厚くなってきた。寒くはないが予報ではこの後雨になるようだ。安曇野に来たら必ず寄る「北アルプス牧場」。
ここのソフトクリームは必ず食べる。寒さに凍えていてもだ。旨いのだからしょうがない。ざらつきのないなめらかそのものの舌触り、深いコク、爽やかなのどごし。他のソフトクリームとは違う、是非食していただきたい逸品なのだ。

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 とにかく一度食べてみてくれ

遅めの昼食を食べていたら、市内のフォロワーさんから「たくさん作った野沢菜漬けが酸っぱくなる前に食べませんか」という嬉しい連絡が来た。年末に作りたての野沢菜漬けとオヤジ特製のベーコン、サラミと物々交換したやつだ。塩でなく醤油で漬けた旨いやつ。ありがたくちょうだいした。

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 「旨い!」 このぐらいが一食分 夫婦でぺろりと食べてしまう信州人

信州ではフキノトウを味わい、酸っぱくなってきた野沢菜漬けを食し、貯蔵していたリンゴが無くなると春が来る。そろそろ春が来ると実感していたら、隣のりんご農家から「これ最後のやつね」とたくさんのリンゴをもらった。「秋にはまた収穫の手伝いヨロシク!」としっかり労働との等価交換を約束させられた

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少しぼけてきているがまだまだ旨い信州リンゴ



夜にフライロッドとリールのメンテナンスをした。ロッドはバンブーを使っているので、オイルで拭き上げ、曲がりが無いかチェックする。リールは回転がスムーズであることを確認し、オイルを入れる。毎年この時期にはラインを引き出しシリコンを塗布、春の渓流に思いをはせるのだが、結局行かないで終わる

なぜかって、単純明快「老眼」になったからだ。

練習し、技を磨かないとラインを飛ばすことすら出来ない、しかももっとも釣れない釣りと言われるフライフィッシング。維持に手がかかるバンブーロッド(竹竿)、繊細な毛針、精緻なバランスのリール。バイクも言うことを聞かない、しかも調整が面倒なキャブレターを好む

自分でもあきれるほど「面倒で手がかかること」が好きなオヤジなのである

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 「機能美」だろう

トラディショナルなスウェルバットのバンブーロッドにモダンでメカニカルなATHのリールを合わせるがオヤジのお気に入りだ。
フライフィッシングの針は小さな毛針だ。昔は自分で作ったが老眼では上手く作れなくなってきた。ましてや針と細い糸を結ぶことを夕暮れの川でやるのはかなり難しい。結果「アームチェア・フィッシャーマン」と化すのである。

釣りに行ってないのでオヤジの燻製レパートリーにここ数年イワナの燻製がラインナップされていない。イワナに限らず渓流魚の燻製は繊細で、肉とは違う奥深い旨さがある。今年はお気に入りのバンブーロッドを手に、川へ行ってみようかと思う宵であった

  歩けば蕗のとう  種田山頭火


プロフィール

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Author:cjjfish
信州からオートバイ乗りのオヤジがツーリング、燻製作り、家庭菜園のことなどを種田山頭火の句と織り交ぜ書き連ねます

  山あれば山を観る
 雨の日には雨を聴く
    春夏秋冬
  あしたもよろし
  ゆうべもよろし
すなおに咲いて白い花なり

   種田山頭火

Twitter つー坊 @cjjfish

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